豊富な卵メニューは、日本人の毎日の食生活に欠かせないものとなっています。
しかし、「卵は栄養価が高いけれど、毎日食べると健康に悪いのでは?」と感じる方もいると思います。
私も、卵を毎日食べるとあまり健康に良くないと思っていました!
その理由として、特に注目されるのが、卵に含まれるコレステロールです。
しかし実は、コレステロールは必ずしも「悪者」ではなく、体に必要な成分であることを知りました。
卵のことを正しく理解し、上手に付き合っていくことは、健康にも良い結果となると思います。
そこで、卵は、人間が生きるために必要な栄養を補うと言われている理由と、毎日食べても健康に悪くないのかを調べてみました。
見出し1: 卵の栄養成分が凄い
卵は、栄養素が豊富な食品として古くから人々に愛されてきました。
特に、日本では江戸時代から一般的に食べられるようになったと言われています。
小さな形からは想像もつかないほど、多くの栄養素を含んでいる卵は「完全栄養食品」とも呼ばれるほどです。
実際、卵には「タンパク質」「脂質」「炭水化物」「ビタミン(ビタミンC以外)」「ミネラル」という五大栄養素がすべて含まれています。(^^♪
卵白には、タンパク質が豊富に含まれ、1個当たり約6グラムの優良なタンパク質が摂取できます。
さらに、アミノ酸20種のうちの体内で合成できない9種の必須アミノ酸がバランスよく含まれています。
卵黄には脂質が含まれていますが、これは脳や細胞膜の構成成分であるため非常に重要です。
さらに、ビタミンAやビタミンD、ビタミンEなどの脂溶性ビタミンも豊富に含まれており、これらは視力の維持や骨の健康、抗酸化作用などに有効です。
目に大切な成分ルテインやゼアキサンチンも効率的に補うことができます。
ルテインと言えば、目の健康を保つとして有名ですが、なんとそれも含んでいるんですね。
これだけでも、卵の栄養価に驚きです(^^)!
そして、問題のコレステロールですが、卵1個に約210㎎含まれています。
これは一見多く感じるかもしれません。
しかし、最近、コレステロール値の上昇に大きな影響を与えるのは、飽和脂肪酸の多い食品で、卵そのものよりも肉類の脂肪に注意が必要であることが報告されています。
コレステロールの影響については、見出し3で詳しく取り上げました。
その前に、どうして卵が日常の食事に取り入れられるようになったのかを次に紹介します。
見出し2: 日本人が卵を食べるようになったキッカケ
卵が日本の食卓に定着するまでには、長い歴史があります。
実は、卵を食べる文化は古代エジプトやローマにまでさかのぼり、日本において卵が一般的な食材として広まったのは江戸時代のことです。
江戸時代に卵が一般的に食べられるようになった背景には、当時の日本社会における食文化や健康志向の変化が影響しているようです。
当時、卵は高級食材として珍重され、病気の治癒や体力回復のために使用されることが多かったそうです。
例えば、風邪のひき始めに飲まれる「卵酒」は、温めた酒に生卵を混ぜたもので、家庭療法として広く親しまれました。
また、卵黄を丁寧に炒り抽出した「卵油」は、民間薬として体力回復などに用いられたりと、その栄養価の高さは人々に認識されていきました。
卵が日常的に食べられるようになったのは、戦後の高度経済成長期に入ってからです。
日本の急速な経済成長により、多くの食材が大量生産されるようになり、その結果、卵も手軽に手に入るようになりました。
すると、学校給食でも卵が使用されるようになり、子供たちが日常的に卵を摂取する機会が増え、家庭においても卵料理が広がっていくことに・・。
テレビや雑誌などのメディアを通じて、卵の栄養価が広く知られるようになり、卵人気はますます加速、その消費量もどんどん拡大!!
現在、日本は世界で第2位の卵消国となっています。
2022年の国際卵委員会(IEC)の年次統計によると、日本人1人当たりの年間卵消費量は約339個で、ほぼ毎日1個を食べている計算になるそうです。
これは、日本の徹底した品質管理で他国ではあまり見られない「生卵」や「半熟卵」を安全に食べられる環境が整っていることも一因してます。
さらに、日本では卵かけご飯や卵焼き、オムレツや親子丼など、日常的に食べられる卵料理が数多く、今や卵料理は、日本人の食生活においても非常に重要な位置を占めています。
このようにして、卵は日本人の食生活に深く根付いてきました。
しかし、次の見出しでは、卵を毎日食べることが健康にどのような影響を与えるのかについて調べてみました。
見出し3: 毎日、食べると健康に悪いのか
卵は、いろいろな栄養素をバランスよく含んでいることは分かりました。
だからといって、毎日、卵を食べても健康に悪い影響はないのかというのが心配ですよね。
特に気になるのは、卵に含まれるコレステロールの影響だと思います。
卵1個には約210㎎のコレステロールが含まれており、この数値は肉類などの他の食材と比較しても高めです。
コレステロール値が上がると、動脈硬化や心筋梗塞などのリスクが増すといったイメージが強いため、卵を毎日食べることに対して不安に思うのも当然です。
しかし、最近は食事から摂取するコレステロールが直接的に血中コレステロール値を大きく上昇させるわけではないことが明らかになってきています。
例えば、厚生労働省が行った10年間の追跡調査では、男女約10万人を対象に卵をほぼ毎日食べる人と、週に1日未満しか食べない人とで、血中のコレステロール値には大きな差が見られず、冠動脈心疾患のリスクもほぼ変わらないという結果が出ています。
これにより、卵を毎日食べても心臓病のリスクが劇的に増えることはないと考えられるようになりました。
また、卵を毎日食べることによる糖尿病リスクについても、多くの研究が行われていますが、卵の摂取量と糖尿病の発症には直接的な関連がないとする報告もあります。
これは、卵が血糖値を急激に上昇させる食品ではないためと考えられます。
しかし、卵を大量に摂取することで一部の人々にコレステロール値の上昇が見られるというデータがあるのも事実です。
・・となると、やはり卵の摂取には個人差があるため、コレステロール値に敏感な人や、すでに高コレステロールの診断を受けている人は、医師と相談の上で適切な摂取量を守った方がいいでしょう。
やはり結局は、バランスの取れた食事を心がけ、他の食材と組み合わせて適量を摂取することが健康維持の鍵となるようです。
調理法を工夫すれば、より健康的に食べるためことも可能です。
例えば、油を多く使った調理法よりも、茹でたり蒸したりする方がカロリー摂取を抑えられ、より健康的です。
消化を良くしたいのなら、生よりもある程度熱を加え半熟卵や温泉卵にして食べる方がいいです。
個人の体質や健康状態に応じて、摂取量を調整することが重要ですが、コレステロールについては過剰に心配する必要はなく、バランスの取れた食生活の一環として卵を楽しむことがポイントですね。
結論は、卵を毎日食べることは、適切な量と調理法を守る限り、健康に悪い影響を与えることは少なく、むしろ多くの健康効果を得られるということです。
まとめ
卵は栄養価が非常に高く、日本人の食生活に深く根付いています。
「タンパク質」「脂質」「ビタミン」など、卵には五大栄養素のうち「ビタミンC」を除く全てが含まれています。
特にタンパク質の質が高く、アミノ酸スコアも満点です。
また、卵黄には重要なビタミンや脂質が豊富に含まれ、眼や脳の健康をサポートします。
コレステロール値の不安については、過度に卵の摂取を控えるよりも、生活習慣全般を見直すことが重要です。
バランスの取れた食事の一環として、卵を適切に取り入れることが健康維持に繋がります。
ただし、健康状態やアレルギーのある方は、医師の指導に従って摂取を調整してください。
以上、最後までお読みいただき、ありがとうございました。